
こんにちは、伊藤です。
4月にブティックがオープンしてから、お修理やベルト交換などで過去のモデルを見せていただく機会が増えました。
現行にはないシリーズのモデルや、現行にはない機構を搭載したモデルなど、どれも素敵なモデルばかりです。
素敵なモデルをぜひ、皆様にもご紹介したい!と思いオーナー様へお願いし撮影をさせていただきました。
※今後は、不定期ではございますが「過去から学ぶジラール・ペルゴ」というタイトルで過去に発売されていたモデルをご紹介させていただきます。
※ご紹介させていただくモデルは、オーナー様の愛用品であり店頭で販売しておりませんのでご了承くださいませ。
さて、記念すべき1回目のブログでは、「フェラーリ F40 フライバッククロノグラフ リミテッドエディション」のご紹介です。

また、ロレアートは42mm、38mm、クロノグラフ(ずれもステンレススティール素材)モデルの試着専用の時計をご用意しております。
下記のブログにてご紹介しております、こちらもあわせてご覧くださいませ。
フェラーリとジラール・ペルゴ


フェラーリとジラールペルゴは、1994年~2004年まで提携し、腕時計の製作を行っていました。
1993年、当時フェラーリの社長だった、ルカ・ディ・モンテゼーモロはレーシングチームのチームカラーを用いた腕時計が欲しいと思っていました。
「どんな時計でもいいわけではなく、フェラーリの伝説にふさわしい時計」
芸術作品としての魅力をもち、同時に最高の技術を備えている時計。
それが作れるのはジラール・ペルゴだ!
ジラール・ペルゴの社長だったルイジ・マカルーソとは若い頃にカーレースのサーキットで多くの時間を過ごしていました。
ですが、当時は連絡を取り合っていなかった二人。
ルイ・ディ・モンテゼーモロはジャンニ・ブルガリに頼み、ルイジ・マカルーソを紹介してもらいます。
フェラーリの時計を製作するのではなく、フェラーリのためにジラール・ペルゴの時計を製作するということを方針とし製作することとなります。
高級時計メーカーが伝説的な自動車メーカーに敬意を表して製作するジラール・ペルゴの時計を、お客様に選んでいただきたいという思いが込められた方針でした。
そして、誕生したのが”プール・フェラーリ”というフェラーリのための時計コレクションです。
このパートナーシップは、2004年まで続き、最後に発表されたモデルが本日ご紹介する「フェラーリ F40 フライバック クロノグラフ リミテッドエディション」です。
現代ではF1チームと時計ブランドが提携し時計を作ることはよくあることですが、当時はそういったことがなく・・・ジラール・ペルゴが初めてでした。
高級時計ブランドと自動車メーカーが提携して時計を製作するということは業界でも革新的な出来事でした。
ケースは、EVO³?


ケースは、EVO³(エヴォスリー)でしょうか。
2003年ロレアートコレクションの第4世代として登場したのが”EVO³”。
ロレアートコレクションが生まれ変わり、デザインが進化した世代です。
ロレアートの歴史の中ではケースサイズが大きく厚みがあり、ラグの形状も異なります。
※八角形のベゼル+丸座などのデザインコードはそのまま。


こちらの写真は、EVO³の実機を撮影したものです。
今回ご紹介のモデルと写真で見比べてみても、同じですね!
自社製ムーブメントCal.033C0搭載



文字盤を見ただけでは、すぐに分からない多くの機能を搭載したジラール・ペルゴ 自社製ムーブメントCal.033C0が搭載されています。
フライバッククロノグラフを搭載し
3時位置:スモールセコンド
6時位置:12時間の積算計
9時位置:24時間表示
そして、センターのクロノグラフ針と重なっている先端が赤い矢印がつく白の針はクロノグラフの分積算系。
※黄色の針がクロノグラフ秒針となります。
現在、このムーブメントを搭載しているモデルがないため時計を見せていただきながら「これが、この機構で・・この針が・・・」と確認しながら見せていただきました。
以前は、ヴィンテージ1945XXLなどにも搭載されていました。
また、カーボンファイバー製のダイヤルを使用しフェラーリコレクションの最終作に相応しいモデルとなっております。
最後に・・・
フェラーリとジラール・ペルゴは、マニュファクチュール製造による製品の性能とデザインを他の何よりも考慮する点で共通しており、「レーシングチームのチームカラーを用いた腕時計が欲しい」にルイジ・マカルーソ氏がこたえる形でフェラーリコレクションが誕生しました。
フェラーリは、ジラール・ペルゴとのパートナーシップが終了した翌年から、当社oomiyaでも取り扱いのあるパネライとパートナーシップを組み、時計を作ることになります。パネライとフェラーリのモデルも懐かしいですね。
こちらの時計は、オーナー様に掲載許可をいただき撮影させていただきました。
現在は作られていない、貴重なモデルです。
また、20年以上前のモデルになりますが現在もラバーベルトは製作しておりますのでストラップの交換も承れます。
お修理や、ベルト交換などジラール・ペルゴのことでお困りのことがございましたら、お気軽にジラール・ペルゴ ブティック 大阪までご相談くださいませ。
投稿:伊藤










